5月15日に発覚した偽造クレジットカードによる現金自動受払機(ATM)からの不正引き出し事件が注目されている。総額14億円にのぼる不正引き出し額の大きさのみならず、犯罪手口が特異であるためだ。
不正利用された偽造クレジットカードは、南アフリカの銀行が発行したクレジットカードの情報が悪用されていた。そのカードを使って「出し子」と呼ばれる犯罪の共犯者が日本国内のATMで不正にキャッシングによる資金引き出しを行った。出し子の人数は100名以上で、同時に一斉に引き出し行為に動いた。
わが国では現在、今回悪用されたような海外カードが利用できるATMは限られている。セブン銀行の、いわゆるコンビニATMと、ゆうちょ銀行のATMがその代表格だ。そのほかにも、セブン銀行以外のコンビニATMの一部も海外カードの利用ができるようになっている。今回の不正では、これらのATMが狙われた。
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