弁護士が着服、22件9億円…岡山 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)

 岡山弁護士会所属の弁護士・福川律美被告(65)による業務上横領事件が波紋を広げている。民事訴訟の賠償金を着服するなどの手口で、起訴された被害総額は約9億円に上る。岡山地検の調べに福川被告は起訴事実を認めているが、動機や金の使途については詳しく供述していないという。被害回復はされておらず、依頼者らでつくる「被害者の会」は、福川被告の民事上の責任を追及する方針。

福川被告は昨年12月、交通事故の示談書を偽造したなどとして、地検に有印私文書偽造・同行使容疑で逮捕された。その後の調べで、2006年頃から民事訴訟に伴う賠償金などが自らの預かり金口座に入金されると、依頼者に「裁判が続いている」などと偽って、22件の横領を繰り返していたことが判明した。

中には、交通死亡事故の保険金請求訴訟で遺族側代理人を務め、1審で勝訴しながら無断で控訴。和解協議で上積みされた賠償金1200万円を着服していたケースもあった。

捜査関係者らによると、福川被告は派手な生活を送っていた様子はなく、逮捕時に複数あった預かり金口座の一つの残高は11万円だった。ただ、福川被告は第三者にクレジットカードを渡しており、岡山地検は使用状況をさらに調べる。

福川被告は岡山大卒業後、1979年に弁護士登録。92年4月から1年間、弁護士会の副会長も務めた。

弁護士会関係者によると、民事介入暴力に詳しく、91年に岡山市で開催された全国大会を取り仕切ったこともあった。ところが、約10年前から弁護士会業務から遠ざかり、次第に暴力団関係者の代理人を務めることが増えたという。

引用元: 弁護士が着服、22件9億円…岡山 : ニュース : 関西発 : YOMIURI ONLINE(読売新聞).

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