Kiyoぴんさん
レビュアー:
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人間魚雷「回天」の話。その存在は知っていたが「神風特攻隊」の方が物語の主題として数多く語られているせいか、あまり知られていない。しかし人間の命を道具として消費することになんら本質的な差はない。
時代は開戦前夜。主人公並木浩二はA大野球部のエース。3年前の甲子園優勝投手は鳴り物入りでA大に入学してきたがヒジの故障により今や当時の球威は全くない。しかしあきらめきれない並木は全く新しい「魔球」を投げてみせるとチームメイトに宣言する。そしてその日こそが真珠湾攻撃により日米開戦となった日だった。
前半は野球を愛する青年たちの青春と連戦連勝の日本軍がまぶしいばかりに描かれるが、ミッドウェー海戦を境に日本が劣勢に回るようになるにつれ徐々に青年たちの周りに暗い影を落とし始め徴兵を猶予されている青年たちに対する世間の目も段々厳しくなっていく。
そしてとうとう学徒出陣により並木やチームメイト達はそれぞれ希望する陸海軍に分かれ、並木は海軍へ。並木は回天に乗るのか?魔球の完成は?
これ以上はネタバレ過ぎなのでやめます。
人間魚雷「回天」。兵士は狭く真っ暗なこの鉄の棺桶に一人で潜り込み、完全に目隠ししたような状態で敵艦に向かっていく。その恐怖はいかばかりか。そしていつ激突し爆発するのか全く分からない恐怖。人間を一つの部品とみなすなんと残酷な兵器なのか。
たしか周南市に記念館があったような気がする。知覧にもいつか行きたいが、ここも一度行ってみようか。
前半は野球を愛する青年たちの青春と連戦連勝の日本軍がまぶしいばかりに描かれるが、ミッドウェー海戦を境に日本が劣勢に回るようになるにつれ徐々に青年たちの周りに暗い影を落とし始め徴兵を猶予されている青年たちに対する世間の目も段々厳しくなっていく。
そしてとうとう学徒出陣により並木やチームメイト達はそれぞれ希望する陸海軍に分かれ、並木は海軍へ。並木は回天に乗るのか?魔球の完成は?
これ以上はネタバレ過ぎなのでやめます。
人間魚雷「回天」。兵士は狭く真っ暗なこの鉄の棺桶に一人で潜り込み、完全に目隠ししたような状態で敵艦に向かっていく。その恐怖はいかばかりか。そしていつ激突し爆発するのか全く分からない恐怖。人間を一つの部品とみなすなんと残酷な兵器なのか。
たしか周南市に記念館があったような気がする。知覧にもいつか行きたいが、ここも一度行ってみようか。
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他サイトにて備忘録として書いていましたが閉鎖によりこちらに引っ越して来ました。(2017/4)
小説が主ですが歴史と科学関連も好物です。
できれば過去レビューも少しずつサルベージしていきたいと思います。よろしくお願いします。
評価は基本全て5です。文章を書くのは難しいと実感しているからです。例外としてどうしても自分には合わなかった作品は4以下をつける場合があります。
(以下追記2021/9)
ここ数年、過去レビューの移行もサボってましたが、病を患いしばらくは時間ができたのでまた再開します。
元気になったらまたさぼるかもしれません。いや、さぼるなたぶん。笑
この書評へのコメント
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- 出版社:講談社
- ページ数:360
- ISBN:9784062754620
- 発売日:2006年07月12日
- 価格:620円
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