立証のハードルが高く、各地の検察が適用を見送るたび、被害者遺族らの間で批判が渦巻いた。/河北新報ニュース

ことし5月、仙台地裁の法廷のモニターに千鳥足の男が映し出された。裁判員の目がくぎ付けになる。

<13秒の長さ実感>
 飲酒運転の車で2人をはねて死亡させたなどとして、危険運転致死傷罪に問われた男の裁判員裁判。男が飲酒後にふらつきながら、車へ向かう動画を検察側は再生した。防犯カメラが撮影していた。
 その後、検察官はおもむろにストップウオッチを取り出した。1、2、3…。裁判員の前で約13秒を計ってみせる。男が運転中、前方を確認しなかったとされる時間だ。
 「動画を見ればまともに動けないことが分かる。さらに、13秒の長さを感知してほしかった」。仙台地検の幹部が意図を説明する。
 危険運転致死傷罪の成立には「正常な運転が困難な状態」といった被告の認識が欠かせない。立証のハードルが高く、各地の検察が適用を見送るたび、被害者遺族らの間で批判が渦巻いた。
 地検の狙い通り、判決は動画などに基づき「正常な運転ができない認識があった」と同罪の成立を認めた。補充裁判員だった女性は「13秒の長さを実感できた」と評価した。

引用:河北新報ニュース 検察(4)強調/証拠の見せ方、異論も

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