富山の警部補か、週刊文春が殺害告白文を掲載
週刊誌「週刊文春」は9日発売の1月17日号で、富山市の放火殺人事件で殺人容疑などで逮捕された富山県警警部補、加野猛容疑者(54)が「犯人は私」などと犯行を告白したとする内容の文書を掲載した。差出人は匿名だが、県警の調べに対し、加野容疑者は「自宅のパソコンで作成し、週刊文春宛てに投函(とうかん)した」と供述しているという。
掲載された文書では「富山市内での放火殺人事件の犯人は私。警察の捜査はいまだ私の身辺に及んでいない」とした上で「格差社会のゆがみにはまり、憎悪を増幅させてしまったいきさつについて手記として書き記したい」と動機に触れた。
県警と週刊文春編集部によると、文書は事件約2カ月後の2010年6月にCD-Rに書き込まれ匿名で送付、事件の経緯をつづった「手記」の買い取りを求めていた。文書では買い取りについて「私の生活は困窮している。私のやり遂げなければならないことにもお金がかかる」と記している。
県警は昨年12月に加野容疑者の自宅などを家宅捜索しパソコンなどを押収したが、買い取りを求めた「手記」は見つかっていない。文書ではこのほか、別の2つの週刊誌にも同じ資料を送付したとしていたが、いずれも届いた形跡はない。県警はこれまで2誌に事実確認していなかったという。〔共同〕