議事メモ、実は存在 内閣府原子力委の「勉強会」
内閣府原子力委員会の小委員会が原子力推進派だけを集めた「勉強会」を開いていた問題で、経済産業省の職員が議事メモを作成していたことが17日、わかった。内閣府の検証チームによる調査に対し、経産省は「メモは存在しない」と回答していたが、省内で再調査したところ計7回分のメモが見つかった。
枝野幸男経産相が同日の閣議後の記者会見で明らかにした。メモの存在を巡っては、経産相が8月7日に再調査を省内に指示していた。内閣府の検証チームは8月6日に調査報告書を公表したが、議事メモがみつかったことで調査の信頼性が揺らぐ可能性もある。
議事メモは勉強会に参加した経産省の係長3人が作成していた。個人的に保存しているメモは内閣府の調査対象ではないと誤認していたという。経産相は「組織的に隠蔽していたとは考えにくい」と述べ、職員の処分は見送る考えを示した。メモは内閣府に提出するほか、この問題でこれまでに情報公開請求した人には追加で開示する。