レッスン日記(13)待つ | 広島・安芸高田 なないろピアノスタジオ

広島・安芸高田 なないろピアノスタジオ

広島県安芸高田市の幼児からシニアの方まで対象のピアノ教室です
プレジュニア・ジュニア・ジュニアあおぞら(発達障がい児さん個人レッスン)・成人ミドル・成人シニアの5クラス


この春から小学1年生のプレジュニアRくん。
ピアノもスーパーマリオも大好きな男の子です(^-^)


先月最初のレッスンの時のこと。
一つ目の宿題は調子よかったのですが、もう一曲が元気なく・・・
両手で弾くのが嫌だ~と、いつになくピアノに気が向かない様子。
いつもは元気なRくん、こんな事は初めて。
何かあるのかも・・・?
レッスンからちょっと手を休めて、じっくりお話してみました。


すると・・・
幼稚園が楽しいこと。卒園が近いこと。
お友達と離れるのが寂しくて悲しいこと。
同じ小学校に行く仲良しが少ないこと、不安な気持ち・・・
いろいろ、話してくれました。


小学校にあがる不安が未知のことへの怖さとなり、先に進むことへの拒否反応・反発となって今出てるのかも・・・
息子達にもそんな時期があったこと、思い出しました。


一度その感情を受け止めた方がいいと思いその日は先に進まず、もう一回片手ずつ練習にしようねと言って、ソルフェージュ(これはRくん得意)に移り、その日のレッスンは終わりにしました。
本人の心が向かわない時の、演奏の無理強いは逆効果。
ちゃんと時期がきて気持ちが向かえば、Rくんは絶対弾けるはずです(^-^)


それより・・・
悲しい顔を私に見せないよう背中を向けながら素直な気持ちをぶつけてくれたRくん。
一生懸命、成長しようとしてるんだな・・・と、小さな背中が本当にかわいく、胸が熱くなりました。


翌日、お母さんにその事をお知らせすると『Rの変化に気づいてくださりありがとうございました。肩の力が抜けました』と、たくさんお礼のメッセージをいただきました。


でも、お母さんにもお話ししたのですが、私も学校の先生方や周りの方に助けていたただきながら、なんとか子育てできています。
成長して欲しい、させなければという責任、感情、そして愛情。
誰より持っている分焦りますし、我が子こそ冷静になれないものですね(>_<)


でも、学校の先生方にお聞きしても、皆さん同じだそうで・・・
いくら教育のプロといえど、我が子は別だと言われてました。
我が子だからこそ見間違う事がある、失敗ばかりですよ~と・・・
だからこそ、学校や社会、子ども達を客観的にみてくださる中で連携して、皆で育てて行く事が大切なのだそうです。


私も、今も親子で迷ったり、涙もよくあります。
でもその度に先生方に『大丈夫ですよ!』と、言っていただき、たくさん助けていただいて、今があります。


だから・・・
自分の仕事でご縁をいただいた皆さんには、笑顔で『大丈夫ですよ!』と言える自分でありたい、と思っています(^-^)


教育は、教える、見守る、叱って正す、励ます。
あとは、ひたすら待つ、という事じゃないかと・・・
体の成長、心の成長を待ち、その子の中に持っている可能性を信じて支えつつ、待つ。
そうすれば、その子の時期がくれば、ちゃんとできるはず(^-^)


時には、ちょっと休憩しながら、これからも子ども達に寄り添っていけたら・・・と思っています。





さて、先日。その時以来のRくんのレッスンでした。
今日はどうかなと、少し心配していましたが・・・
Rくん、いつものように元気に教室へ。


レッスンが始まるなり、弾けない、嫌だと言っていたその曲の楽譜を開き『これ、できたもんね~、ぜ~んぜん、難しくなかったもんね~』と言いながら、両手で弾き始め・・・!
私を驚かせてくれましたよ(*^^*)


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写真は、もりもりソルフェージュを頑張っているところ。


またひとつ、ちゃんと自分の力で乗り越えたRくん。
帰り際『センセ、まったね~!』と、ピカピカ笑顔を見せてくれました。