※この記事は、「吉田清治」長男による韓国・天安市の「謝罪碑」撤去をルポした『父の謝罪碑を撤去します 慰安婦問題の原点「吉田清治」長男の独白』(大高未貴著、産経新聞出版刊)のプロローグと第1章「終わらせる」から抜粋しました。ネットでのご購入はこちらへ。
「父の謝罪碑を撤去します」
「韓国ではソウルだけでなく、釜山の日本総領事館前にまで慰安婦像が建てられ、さすが の日本政府も駐韓大使を一時帰国させました。日韓関係はこじれるばかりです。 『最終的かつ不可逆的』な解決を確認した平成二七(二〇一五)年末の日韓合意は、いったいどうなってしまったのでしょうか。
昨年(平成二八年)春に大高さんの取材を通じて私は『慰安婦像をクレーン車で撤去したい』と本音を申し上げましたが、事態は像の撤去どころか悪化しているように感じます。
父が発信し続けた虚偽によって日韓両国民が不必要な対立をすることも、それが史実として世界に喧伝され続けることも、これ以上、私は耐えられません。
吉田家は私の代で終わりますが、日本の皆様、そしてその子孫は後に遺されます。いったい私は吉田家最後の人間としてどうやって罪を償えばいいのでしょうか。今日に至るまでそのことをずっと考え続け、せめてもの罪滅ぼしに決断したことがあります」
電話の相手は吉田清治氏の長男。平成二九年一月の話である。