遊廓・赤線専門出版社、カストリ出版の書店「カストリ書房」が今年9月、吉原にオープンします。ついては皆様からのご支援を願うため、クラウドファンディングを開始致しました。

■はじめに カストリ出版のご紹介

 カストリ出版は、2014年の初動以来、貴重な文献・史資料の発掘と復刻に努めて参りました。復刻する書籍は、一般の書店や古書店で扱っていないことはもちろん、公共図書館はおろか、国会図書館、各大学付属図書館にも所蔵のない文献を中心に手掛けております。本編の他、改めて関係者へのインタビューを収録するなど、単なるレプリカ・復刻に留まらない、同時代的な価値も追求しています。

(『赤線跡を歩く』の著者 木村聡氏へインタビューを収録)

 実績例としては、長い間復刻が望まれていた戦後の赤線地帯を取材した奇書『全国女性街ガイド』を、発行から60年ぶりとなる2014年に、弊社が初めて復刻を実現しました。

(今秋、『全国女性街ガイド』の著者、渡辺寛の全集も刊行予定)

 

 これまで約15タイトルの復刻を実現し、大学関係者様や、民間の遊里史研究家、愛好家など、多くの方にお届けしています。

 復刻した書籍は、既存の流通システムにとらわれず、ネット販売と書店様との直接契約(卸)を中心としてきましたが、このたび弊社では、日本で最も有名な遊廓の一つである「吉原」跡に書店を構えることに致しました。

■場所は旧遊廓・赤線の伏見通り

 店舗スペースは、かつて遊廓を経営されていた子孫の方にお借りすることになりました。当方の目的や活動にご理解頂いた上で実現した話ですので、大変嬉しく思っています。建物は当時のものでは無く、その後建て替えられ、20年ほど前まで小さな靴工場として利用されていた7畳ほどのコンクリート敷きの三和土です。9月のオープンを目指して、現在、急ピッチで改装を進めています。

 (目下、鋭意改装中です)

■ハイブリットな出版&書店を目指します

 オープンするカストリ書房では、弊社が復刻する書籍を中心とし、加えて、他出版社様の発行する遊廓関連書籍の取り扱いを予定しています。「専門店」としてのポジションを活かして、より密度の高い販売空間とし、様々な遊里を材に取った書籍を実際に手にとって比較検討できる場所とすることで、より多くの選択肢をお客様へ提供できるよう努めて参ります。

 また、新刊書籍に限らず、現在絶版となっている貴重な古書もラインナップとする予定です。遊廓や赤線が現役であった当時のリアルな資料の拡充を目的とします。

 

・出版&書店

・自社出版物&他社出版物

・新刊&古書

という、3層のハイブリットな事業展開を目指します。

 

 狭い店内ですが、各分野の識者を招いてトークイベント&書籍販売会など、読書や座学に留まらない、体験・体感の伴う空間づくりも目指していきたいと思います。

■投資の使い道

 頂戴した資金は店舗の改装費用および運営費に充てます。

■リターンについて

 今回、クラウドファンディングに当り、もっとも検討したのはリターン方法です。

 ご支援に対するリターンは、「投資額と同額の当店ギフトカード」とします。〝おんぶにだっこ〟とならないよう、支援者の皆様にしっかりと目に見える形でのリターンこそが、もっとも誠実な方法と判断しました。

 弊社は「良質な本を作り、そして届ける」ことが本懐ですので、「本を買って頂くこと」が最終的なゴールです。支援者が投資した金額と同じ分の金額が使えれば、支援者にとっても現実的なメリットとなりますし、当店でギフトカードを使っていただければ売上として計上され、弊社として何よりのメリットです。是非、当店でお手にとって選書・ショッピングを楽しんで頂ければと思います。

■書店概要

・店名:カストリ書房

・住所:東京都台東区千束4丁目11番地12号(旧伏見通り)

・オープン日:2016年9月3日(土)

・営業時間:10時〜20時

・定休日:毎週月・火

 

 

以上、広く皆様のご支援賜りますよう、お願い申し上げます。

  • 2016/08/29 00:00

    せっかくこのような機会を貰い、多くの方にご支援頂くこと叶っておりますので、オープンに際しては、特別な商品を用意してみようと考えています。 今後、この場を借りて逐次ご報告していきますが、まず最初にご用意したのは遊廓や赤線調査に欠かせない「アノ本」たちの豆本です笑 高さ10センチ程度。中はとて...

  • 2016/08/28 23:55

    店内は約7畳ほどの狭さです。当店が扱う書籍は、戦前もしくは戦後も間もない本。その特徴として、現在よりも比較的文字が小さく、読むのも少し疲れます。 手にとって選書することを考えると、お客様がゆっくり吟味できるよう、椅子など設置したかったのですが、狭い店内に椅子などを置くと、あっという間にスペー...

  • 2016/08/28 23:46

    滝のように汗を流しながら、改装作業を続けてきましたが、やっとクーラーが設置されました。 先代が遊廓赤線を経営されていた大家さんのご厚意で設置してくださいました。ありがたいです。

このプロジェクトの問題報告はこちらよりお問い合わせください