「ソーシャルゲームをやめてみた」 グリー新展開の展望は

2015年6月期連結決算で、最終損益が103億円の赤字に転落したグリー。
遂に来たかと反応はそれほど驚くものではありませんでした。
 
■通期で赤字に転落したグリー

「グリーが上場来初の赤字転落、なぜ? スマホ向けゲームで再起なるか」
最終赤字となるのは2008年に上場して以来、初めて。売上高は前年同期比26.4%減の924億円、営業利益も42.2%減の202億円と大幅な減収減益となった。
グリーは2012年に北米展開をにらんで米国のゲーム開発子会社「Funzio」を買収したが、この会社のスマートフォン向けゲームの売り上げが低迷し、予定されていた新作ゲームの提供も中止になった。Funzioの業績は当初計画を下回り、「出資時に想定していた収益が見込めなくなった」(グリー)ことなどから、2015年6月期に合計351億円の減損損失を計上したのが響いた。
http://news.biglobe.ne.jp/economy/0820/jc_150820_7869698486.html

赤字のほとんどは、海外向けに買収した子会社の整理によるものです。簡単に言うと、海外展開は全て大失敗。当時それなりに実績を出していた開発会社を買収したはずなのに、全く結果を出せず、整理することになりました。
これで海外市場へのアプローチは全くの白紙に。開発の主体を日本に移し、再チャレンジを図ることになりました。そして9月17日から始まった東京ゲームショウを迎えました。
 
■驚きの新作発表

本格的なRPGを楽しんで欲しいとのことで、ソーシャル要素はなくすといったことや、すべて2Dで表現されているということが判明しました。

http://dengekionline.com/elem/000/001/123/1123063/

TGS鳴り物入りで発表された新作ゲーム「アナザーエデン」。なんと、「ソーシャルゲーム要素」を廃止するなど、凄い内容でした。
ただし、ゲームシステムは既に古くなりつつある2D主体のゲームであり、その辺にイマイチ割り切れないグリーの姿が垣間見えます。本当に思い切るなら、ここはやはり3D主体のゲームに飛び込むべきだったのではないでしょうか。公開されたゲーム画面は、開発中のものとはいえ、よくあるRPGゲーム画面に終始しており、凡百のソフトとして埋没しないか心配な感じです。
 
自ら強みとしてきた「ソーシャルゲーム要素」をなくして成功することができるのか。これで当たらなかった場合の傷は、想像以上になると思われ、いよいよ背水の陣といった様相ですね。
この方向転換が成功するのか、注目しましょう。