上：Type EZ-1、下：Type EZ-2

Thales Angenieux（以下：アンジェニュー）は、シネマズームレンズType EZシリーズとして「Type EZ-1」「Type EZ-2」を発表した。発売時期は2017年以降を予定しており、希望小売価格は未定。

Type EZシリーズは、Band Pro Film Digital社とJebsen Industrial Technology社の協力で開発されたズームレンズで、後玉交換式技術を採用しているため、スーパー35mm（最大イメージサークル30mm）、もしくはフルフレーム/ビスタビジョンフォーマット（最大イメージサークル46mm）に対応可能。

アンジェニューType EZ-1は、ズーム比3倍の標準ズームレンズ。スーパー35mmフォーマットのカメラと組み合わせた場合の焦点距離と開放は30-90mm F1.9/T2。後玉群を交換することで、レンズは対角46mmのイメージサークルをカバーし、45-135mm/T3となる。アンジェニューType EZ-2は、ズーム比2.7倍の広角ズームレンズでスーパー35mmカメラと組み合わせた場合の焦点距離と開放は15-40mmF1.9/T2。後玉群を交換することで、レンズは対角46mmのイメージサークルをカバーし、22-60mm F2.8/T3となる。

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同レンズは金属製鏡筒を搭載しており、熱ドリフト補正機能を内部に備えているため温度が変わってもフォーカスの維持が可能。フォーカス/ズーム/絞りは、3つのコントロールリングで調整が行える。またコントロールリングは、映画制作で標準的なギア歯に対応している。インナーフォーカス・ズーム機構により、ズームレンジ全体を通して筐体サイズが維持される。ユーザー自身で、異なるイメージフォーマット（スーパー35もしくはフルフレーム/ビスタビジョン）や、異なるマウント（PL、EF、E）への対応が可能だ。

また、フルフレームEZズームは、RED 8K VV、5.5K以上の解像度を収録するREDカメラ、ARRI ALEXAオープンゲート、ビスタビジョンにクロップしたARRI ALEXA 65や、Sony α7S MarkII、Canon EOS 5D Mark IV、EOS 5Ds、EOS-1D X Mark IIなどのフルフレームデジタル一眼カメラに対応している。

アンジェニュー社CEOピエール・アンデュラン氏は次のようにコメントしている。

アンデュラン氏：価格帯が下がっているデジタルシネマカメラ市場に対する解決策を提示することは、最高品位のシネズームレンズのリーダーであるために、またアンジェニュー社にとって非常に大事なことです。現在のスーパー35とそれを超える大きなセンサーをもつ将来のカメラ双方で使え、プロフェッショナルで費用対効果の高いレンズを作ることは我々にとってチャレンジです。