机の上を整理しても、「なんとなく仕事がしにくい」「すぐに散らかってしまう」といった問題を抱えている人はいます。これではちょっとしたストレスになり、作業効率も下がってしまいます。ひいては、ムダな残業につながることもあるでしょう。

仕事をスムーズに進めるには、「作業動線」を考える必要もあります。これは、いくら見た目はきれいな机の上だとしても、自分が使いやすい位置に必要なものが置かれていなければ、ムダな動作が発生してしまうからです。また、使ったものを戻す習慣がつきにくくなるため、散らかりやすくもなります。

作業動線をよくし、作業効率をアップさせるには、まず机の上には厳選したものだけを置くようにしてください。さらに取りやすさと戻しやすさ、つまり「ムダな動作が発生しない」を基準に、ものの配置を決めていきます。今回は、作業動線をよくする方法についてだけでなく、どのような文具を使えばいいのかについても説明します。仕事のリズムがよくなり、いくらかムダな残業の改善にもつながるかと思いますので、参考にしてみてください。

「ムダな動作が発生しない」ものの配置の基本

作業動線の重要性といわれても、あまりピンとこない人もいるでしょう。このような人は、会社の電話機の位置を考えてみると、わかりやすいかもしれません。ほとんどの会社では、電話機を机の左端奥に置いていますが、これは左手で受話器が取りやすいからで、逆の位置だと、かなり違和感を覚えるかと思います。さらに作業動線をよくするには、電話機のそばにメモ帳とボールペンを置いておけば、電話をしながら、必要に応じてサッとメモできるようになります。

作業動線を考えた机の上のレイアウト。

縦型ファイルボックスやペン立ては、机の右端の奥に置いてください。これだけでも書類や文具が、かなり取りやすくなります。さらにペン立てに入れるペンは、キャップ式のものでもペン先を下にしておくと、右手でペンを取って上下の向きを変えることなく、すぐにキャップが外せるため、ムダな動作が発生しません。なお、左利きの人の場合は左右を逆に配置します。

作業するスペースは机の手前側ですが、右側の端は、必要に応じて書類などを置く仮置きスペースとして使ってもかまいません。ただし、必要最低限のものだけを置くようにしてください。ほとんどの人が自席にパソコンを置いて仕事をしているかと思いますが、机の上をできるだけ広く使いたい人は、机上台を置くのも手です。パソコンのキーボード分、もしくはノート型パソコン分のスペースを有効に活用できるようになります。

よく確認する書類がある人は、机の上に透明のデスクマットを敷いて、そこに挟んでおくのもいいでしょう。ただし、気が散らないよう、1枚ものの書類を厳選してください。たとえば、その月の月間カレンダーや路線マップ、仕事を進めていくうえで重要なメモなどを挟んでおくと便利です。こうしておけば、引き出しや鞄から取り出す必要がなくなり、すぐに確認できるようになります。