全国の空き家を簡単検索 不動産サイトが自治体と連携
不動産情報サイト「ライフルホームズ」を運営するLIFULLは19日、全国の空き家、空き地情報をインターネット検索できる新サービスを始めると発表した。自治体が空き家バンクとして個別に公開している情報を一元化し、居住したい人や活用したい事業者などが物件を探しやすくする。同日から賛同自治体を募り、9月のサービス開始を目指す。
国土交通省のモデル事業の一環として、一般社団法人「全国空き家バンク推進機構」と連携して実施する。これまで空き家バンクは全国の市町村が個別に設置しており、公開形式や情報のフォーマットが統一されず使い勝手が悪かった。新サービスでは登録したすべての自治体の空き家情報を、物件の所在地や築年数、広さや写真などを統一した形式で公開する。
居住目的や、民泊や古民家レストランなどの事業で空き家を利活用したい顧客は、全国の空き家情報を一つのウェブサイトで収集できるため比較、検討が容易になる。希望する物件を見つけた顧客は、登録自治体に直接問い合わせる。完全無償で提供する。
同社の井上高志社長は同日開いた記者会見で「空き家は将来的に増えていく。情報の一元管理でどこにどんな空き家があるかを見える化できる」と指摘。同席した鈴木康友浜松市長は「個別の自治体では取り組みに限界がある。共通のプラットフォームを作らないと流通促進の障害になる」と、意義を強調した。
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