無関心だった人が、思わず興味を持ってしまう演説はこれだ!「山本太郎氏が共謀罪法案を語る!」

 2017年4月6日、日比谷野外音楽堂で、『話し合うことが罪になる共謀罪法案の廃案を求める4・6大集会』が行われました。その集会で、自由党共同代表の山本太郎参議院議員が行ったスピーチのYouTubeビデオです。

 上記ビデオの書き起こしを以下に記します。無関心な人にも問題意識を起こさせる力を持つ、解り易くてエネルギッシュな演説です。

書き起こし始め
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今日ここにお越しになる前に、皆さんの中に、議員会館や国会で共謀罪に対して反対の声を上げられていた方、どれくらいいらっしゃいますか? なるほど、全体から見るとそんなには多くはないですね。でも、とっても大きな声でした。質問作りをしてたんですけど、なかなか集中できないくらい大きな声でした。

これはですね、皆さんに対してクレームを入れているわけではありません。それぐらい大きな声で、とんでもないことをやるなと、国会で声を上げなければいけない状況にしている政治が今存在していることに、皆さんにおわび申し上げたいと思います。申し訳ございません。すべてはあのスットコドッコイのせいです。分かりますよね。名前は出しません。あのスットコドッコイです。

なぜ今、共謀罪が審議入りしたと思いますか?目的は2つありますよね。1つは、当然ながら共謀罪を早く成立させたい。もう1つは、森友問題や加計問題を風化させるために、みんなが大きな声を上げるような共謀罪をやるのが一番良いと考えたんじゃないですか。

写真(共謀罪法案反対スピーチをする山本太郎議員)

あり得ないですよね。だって、彼らこそ共謀の中心にいる人間たちじゃないですか。共謀罪の先駆けをやっている人間たちに、そんなことさせませんよね。いくら共謀罪の審議入りをされようとも、森友問題、加計問題は追及を続けていく。当然のことだと思いません?

共謀罪というのは、過去3回廃案になったから響きが悪い。みんなの記憶に残っているから。じゃあどうする?看板を掛け替えよう。これ、自民党のお家芸ですよ。特定秘密保護法は前、何でした?秘密保全法から看板を掛け替えた。

そして今回はテロ等準備罪にしたが、ふたを開けてみたら条文の中に『テロ』の文字が入っていないって、本当にお前らスットコドッコイだな!そう思いません?

看板を掛け替えても本質は一緒ですよ。共謀罪のまんまだろって。で、共謀罪って何なの?相談しただけでアウトだ。むちゃくちゃな話ですよ。

政府はこう言う。『そうではない。相談だけじゃなく、その後に計画(準備)がセットにならなければ逮捕されないし、処罰もされません』。でも、そうではない。相談の時点で既にマークされているわけですよね。じゃないと、セットにできないじゃないですか。どんな準備をしていたのか、以前にどんな相談をしていたのかをチェックし続けなきゃいけないですよね。でも、どんな人たちがどんな相談をしているのか、日常的にチェックし続けなきゃいけないってことは、全員が犯罪者扱いですよ。潜在的犯罪者としてこの国にいる人々をマークし続ける。そのためには盗聴するしかない。尾行するしかない。むちゃくちゃな国ですよ、そんなの。

『いやいや、一般の方々には関係のない法律です』と政府はずっとそう言う。国が言う一般の方々とはどういう人たちなのか、余計分からなくなる。どういうことか。1996年くらいでしたか、公安調査庁の内部資料が流出した。公安調査庁は法務省の外局である。破防法に基づいた『暴力的破壊行為』を行う恐れのある者たちをチェックし続けているという話なんですね。流出した文書の中身を見てみると、公安調査庁がマークし続けていたのは日本ペンクラブ。『この鋭いペンで暴力的破壊行為を!』という話なんですか?他には、生活協同組合。『俺たちが作ったキャベツで暴力的破壊行為を!』みたいな。それ、無理ありません?他には、核廃絶を願う原水禁、原水協。他には、アムネスティ・インターナショナル。他には、全国公害患者の会。暴力的な企業活動によって傷ついた人々が声を上げる。そんな団体でさえマークされ続けていたということですよね。

要は、政府が考える普通じゃない人たちというのは、当たり前の声を当たり前のように上げ続ける人々のことなんです。皆さんのことですよ。この国を良くしたい、人々の生活を良くしようと思う人たちをマークし続けているという実態があった訳だから、この法案が通った日には皆さんアウトですね。ここにいる先生方もアウトかもしれない。檻の中で会いましょう、って感じになりますよね。そうはさせるか!、という話ですよね。

じゃあ、どうしたらいいか。皆さんにお願いがあります。騒いでください。大きな声で、しかも、みんなに分かる言葉で騒いでいただきたい。小学生にもわかる、山本太郎にもわかる言葉でどんどん騒いでいただきたい。そのためには相談しましょう。共謀しましょう!いかがですか?そのためには準備しましょう。いかがですか?この法案が通る日が来る前に散々共謀しましょう。散々準備しましょう。頑張っていきましょう。有難うございました。
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書き起こし終わり

 ビデオを見ると改めて感じるのですが、本当に上手いなあ、と思います。政治活動に関わったことがないような通りすがりの人間に訴える力があります。深刻な問題なのに聴いていて楽しく、思わず鼓舞されてしまいます。

 彼は演説だけでなく、国会での委員会質問も非常に巧みで、安倍総理にとっては目の上のたん瘤になっています。若くて政治家としてのキャリアは浅いと思いますが、学習能力は随一と思います。人柄が良いので自然と良い人脈も構築でき、親身にアドバイス・情報提供してくれる人にも恵まれているのでしょう。

 民主党や共産党など他の野党議員たちは、山本太郎氏の良い所から学び、使えるところはドンドン真似をし、戦前回帰願望丸出しの悪徳政治家たちを表舞台から追放して欲しいと思います。

以上

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