エージェンシーの未来についての3つの課題
海外のクライアントは広告代理店のレビュー(見直し)をよく行います。クリエイティブを統括するリードエージェンシーに対しては3年から5年で見直すのが一般的なようです。
少し前にオムニコムグループが、マクドナルドのメディアアカウントを獲得したことが広告業界的には大きなニュースになりました。というのも、メディアに関するノウハウは、クリエイティブと違って蓄積効果や経験による学習が容易に想像できるため、予算よりもリスクを回避したい意向を持つクライアントは、メディアアカウントの変更をあまり好まない傾向にあるからです。
そして最近、オムニコムグループがメディアアカウントに続き、クリエイティブのアカウントもパブリシスから奪取し、業界を騒がせています。なぜなら、この大型アカウント獲得の背景には、エージェンシーとクラインアントが今後、考えるべき課題が大きく関わっているからです。
米国の広告業界誌『ADWEEK』では、この獲得劇をテーマに「エージェンシーの未来はどうあるべきか?」という記事を出しています。このコラムも、その記事に触発されて書いたものです。
そこで今回は、以下の3つの課題を取り上げたいと思います。
- デジタル業務に関するインハウス化とアウトソーシング化
- 同一ホールディンググループによるエージェンシーチーム
- データドリヴンなクリエイティブプロセス
それぞれ説明していきましょう。
「マーケティング・ジャーニー ~ビジネスの成長のためにマーケターにイノベーションを~」バックナンバー
- 「タイパ」はどのように活用できるか?顧客の体験価値を高める5つのパフォーマンス(2022/11/16)
- 個人について知らなくても集団の動きは予測できる パーコレーション理論がデータ利活用に規制のある時代にマーケターに与えるヒント(2022/4/04)
- なぜ日本企業は累計3000億ドル以上、「スタチン」の売上を得られなかったのか? 「偽の失敗」を見極めてイノベーションを育む(2022/3/01)
- 日本企業からイノベーションが生まれないのは、「失敗が足りない」から?(2022/2/25)
- 「ノイズ」を避けるために、マーケターが持つべき「統計的思考」と「判断の構造化」(2022/2/18)
- マーケターが知るべき人間の判断にまつわる「ノイズ」と「無知」(2022/2/16)
- ヴァージル・アブロー風“デジタルの現実をここに”-CES2022に新たな解釈(2022/2/08)
- なぜ、シニアよりミレニアルが重視されるのか?-メディアと所得の年齢別「格差」(2021/10/06)
新着CM
-
広告ビジネス・メディア
グーグル、Cookie廃止を延期 利害調整…年内に終わらず
-
AD
宣伝会議
【広報部対象】旭化成のグローバル社内イベント成功事例を紹介
-
広報
「ぽぽちゃん生産終了」綴ったnoteが1200スキ以上を集めたワケ
-
AD
マーケティング
全社でCXを推進する三井住友海上火災保険 ヴァリューズと共に顧客理解を実現
-
クリエイティブ
2008年から続く東京ガスの企業CM、ルーツはラジオCMにアリ
-
マーケティング
来店客が若返り、新規客増…食品との併せ買い1.4倍 イトーヨーカドー
-
広報
市長アバターが英語で情報発信 横須賀市の生成AI活用
-
特集
CMO X
-
販売促進
友人同士の宅飲みを再現した居酒屋 若年層へのブランド戦略、サントリー