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オフィスワーカーの6割にドライアイ…仕事の効率も悪化

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オフィスワーカーの6割にドライアイ…仕事の効率も悪化

日本眼科学会で調査報告

 目が乾くだけでなく、疲れやすくなったり、ごろごろした感じがして不快なドライアイは、目を守るのに欠かせない涙の量が不足して目の表面に傷ができる病気だ。特にパソコンを使う機会の多いオフィスワーカーはドライアイになりやすいとされている。こうした中、国内のオフィスワーカー561人を対象とした調査から、その6割以上にドライアイがあることが明らかになった。4月7~10日に仙台市で開催された日本眼科学会の会合で、慶應義塾大学眼科学教室特任講師の内野美樹氏が報告した。調査からは、ドライアイがある人では労働生産性(時間当たりの生産性)が低いことも示されたという。

「女性」「30歳以上」「PC操作8時間以上」で危険性高まる

 この調査は、眼科医や研究者などで構成されるドライアイ研究会と参天製薬の共同研究として実施されたもの。健康診断の受診者を対象にウェブで生活実態に関するアンケートを実施し、さらにドライアイ専門医がドライアイの有無(「あり」「疑いあり」「なし」)について確認した。その結果、回答のあった561人(平均43歳)のうち65%(「あり」=11%と「疑いあり」=54%の合計)にドライアイがあることが分かったという。また内野氏は、調査データの分析から「男性よりも女性」「30歳未満よりも30歳以上」「1日当たりのパソコン操作時間が8時間未満よりも8時間以上」の人でドライアイになりやすいことも示されたと報告した。

 さらに、アンケートの「時間管理」「身体活動」「集中力・対人関係」「仕事の結果」に関する回答に基づき労働生産性(時間に応じた生産性)を評価したところ、ドライアイが「あり」と判定された人では、ドライアイがない人に比べて労働生産性が低いことも明らかになったという。

 今回の調査結果を踏まえ、内野氏は「ドライアイがある人の割合や、どのような人でドライアイの危険性が高まるのかが分かった。さらに、ドライアイが労働生産性の低下にも関係することが明らかになり、世界的にも重要な研究の1つとなった」と話した。

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