カネですまそうという発想にしか見えない~日弁連による「依頼者保護給付金制度」 | 向原総合法律事務所/福岡の家電弁護士のブログ

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弁護士会からなんだか不思議な書面が回ってきた。
ん?「依頼者保護給付金制度」?
これについての日弁連からの意見照会のようです。

弁護士の不祥事による損失を填補するための基金ということか。

しかし、この基金の原資はなにか?と思って資料を見ると
「一般会費からの繰入が穏当か」などと書いているではありませんか!
↓回ってきた資料をキャプチャしたもの


こんなことが会費で行われるということは、つまり強制的にそういう保険に入らされるのと同じであり、こんなことだったら、今すぐ強制加入をやめるべきだろうと思います。

そもそも、「市民の信頼回復」のために、などと言うこと自体、夢物語です。
この発想の根底にあるのは要するに「カネですまそう」「カネ払えばなんとかなるだろう」という発想にすぎず、きわめて安直な発想だと思います。
被害が生じたらカネ払ったら信頼回復するのか?違うでしょう。被害が生じないように考えることでしょう。

そうであれば、完全に堕落しきった現在の法曹養成制度を抜本的に見なおすこと、及び、、プロモーションをしっかり考えることだと思うのです。それらが実現しないと、信頼回復なんか実現するわけがありません。

そして、日弁連はそれに対して何をしてきたか?
・法科大学院制度に対する援助助長促進
・司法試験問題回答漏洩事件についてはダンマリ(資格の源泉である資格試験自体の不正について何らの言及もしていないし、その気配も一切ない)
・プロモーションについては何一つできていない(雑駁ですみません)

・・・我が業界ながら、情けなくなってきてしまいます。