昨年、安倍内閣が集団的自衛権行使を認める閣議決定しました。今年は国会で、行使の前提となる関連の法律整備をすると言われています。

 

集団的自衛権は、どの国であっても当然持っている共同で防衛を行う国際法上の権利で、集団的自衛権の行使を認めていない国というのは異常な国ということになります。

 

そして、ある国に集団的自衛権を行使させないということは、その国を侵略しようという国にとっては非常に都合が良いことです。日本に集団的自衛権行使を認めさせたくないと主張することは、日本を侵略しやすい国の状態にしておくと言っているようなものです。

 

集団的自衛権行使容認に反対する人達は、集団的自衛権の行使容認によって、日本が「戦争をできる国」になると主張しています。

 

戦争が起これば、色んな制約が出て日常生活にも大きな影響を及ぼしますし、多くの人命を失う可能性もありますので、できれば戦争はしたくないものです。しかし、場合によっては戦争ができないと、戦争をするよりも悲惨な目に遭ってしまいます。


 

チベットや東トルキスタンは、中国からの軍事侵攻にほとんど抵抗することもできず、中国の支配下になってしまいました。

 

チベットでは30年間で人口の3分の1にあたる120万人が中国によって殺され、現在でも弾圧が続いています。

 

東トルキスタンは、中国の圧政により1千万人が死亡したと推計されています。そして50回もの核実験が行われ、放射能汚染による被爆被害が広がりました。現在は、新疆ウイグル自治区と言われていますが、新疆とは「新しい征服の地」という意味です。

 

チベットや東トルキスタンは、中国の侵攻に対抗できるような軍事力を持っていないため、戦争をすることもなく侵攻され、現在に至るまで大量虐殺や著しい人権侵害をされています。

 

 

竹島は、1952年に韓国の李承晩元大統領が国際法を無視して一方的に軍事境界線を引いたことにより、韓国に不法占拠されました。当時の日本は主権を回復していなく軍隊もなかったため、戦うこともできずなすすべがない状態でした。

 

この海域に韓国籍以外の船が入ると拿捕や接収され、多くの日本漁船が被害に遭いました。死傷した日本人は44名を超え、3,929名が抑留されました。

 

当時の日本に軍隊があり戦うことができていれば、日本漁船が被害に遭うことも少なかったと思いますし、竹島を不法占拠されることもなかった可能性があります。

 

 

欧米各国はかつて世界中を植民地にしており、現地の人は人権を蹂躙され搾取され続けていました。現地の人達には欧米各国に対抗するような軍事力を持たず、ほぼ一方的に侵攻されてしまいました。

 

植民地にされた地域が軍事力を保有していて、侵略してきた欧米各国と戦うことができていれば、簡単に植民地になることもなかったでしょうし、あるいは植民地にされることを回避できたかもしれません。

 

第二次世界大戦が終了した後、植民地になっていた地域が宗主国と独立戦争をして次々と独立を果たしていきました。戦争ができなかったら、独立するのがもっと遅くなったでしょうし、もしかしたら現在でも植民地のままだったかもしれません。

 

 

以上のように、世界の歴史を見てみると戦争ができないというのは、戦争よりも悲惨な結果を招くことが多いというのが分かると思います。戦争をするのは嫌ですが、戦争をできないというのはもっと酷い目に遭う可能性があります。

 

戦争ができない国よりも、戦争ができる国の方が国民にとって良いことだとではないでしょうか。更に、戦争をしないようにするには、日本に戦争になるようなことを仕掛けたら、痛い目に遭うというのを世界各国に分からせることが重要だと思います。


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