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貿易黒字、喜べぬ「震災前回復」 輸入減が主因

2016年10月24日 | 経済
貿易黒字、喜べぬ「震災前回復」 輸入減が主因
2016/10/24 10:54 日経

 財務省が24日発表した2016年度4~9月期の貿易収支は、2兆4580億円の黒字となり、東日本大震災前の10年10月~11年3月期の2兆5億円を上回った。中身を点検すると、震災前水準を回復したと単純には喜べない。原油など資源価格の下落で輸入が前年同期比で約2割も減ったことが黒字化の主因だからだ。輸出で稼ぐという従来の姿からはほど遠い。

 4~9月期の輸出額は前年同期比9.9%減少した。それ以上に減ったのが輸入だ。19.1%減となり、黒字が膨らむ要因となった。これに対し、10年10~11年3月期は輸出が6.2%増、輸入が11.5%増だった。

 気になるのは輸出の低調ぶりだ。リーマン・ショック直後と単純比較はできないとはいえ、下落幅は09年4~9月期の36.4%減以来の大きさだ。中国での過剰生産のあおりを受けた鉄鋼が24.4%減、新興国経済の減速で有機化合物が24.7%減となった。主力の自動車は7.7%減だ。円高による輸出額の減少だけでは説明できず、財務省は「海外拠点での生産移管が増えている」と指摘する。

 黒字要因となった原油安の恩恵はいつまで続くかは分からない。4~9月期は1バレル=43ドルだったが、足元は上昇している。ニッセイ基礎研究所の斎藤太郎氏は「11月ごろには通関ベースの原油価格は50ドル台まで上昇することが見込まれる」と指摘する。輸出は当面は横ばい圏で推移しそうで、今後は黒字幅が縮小する可能性がある。(藤川衛)

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