ニュース

「健康の先に美しさ」、GARMINから自転車用カメラやスポーツウォッチ。アンバサダーに道端カレン

 ガーミンジャパンは25日、トライアスロンやウルトラマラソンにも対応するマルチスポーツウォッチ「ForeAthlete 935」など、腕時計の新製品3モデルを発表。さらに、タレントやモデル、トライアスリートとしても活躍している道端カレンさんを、同社初のブランドアンバサダーとして起用することを発表した。

中央が道端カレンさん。男性陣はカテゴリーアンバサダーで、左から金子ケニー氏、近藤謙司氏、奥宮俊祐氏、八木勇樹氏

いいよねっとを子会社化し、改めて日本市場に展開

 米Garmin Internationalは昨年の9月、日本国内でGarminのコンシューマ向け製品を取り扱う販売代理店「いいよねっと」の全株式の買収を完了。いいよねっとがガーミンジャパンの子会社となり、新たな体制で日本市場での展開をスタートしている。

 AV関連の製品としては、昨年9月に4Kアクションカメラ「VIRB ULTRA 30」(62,800円)を発売。4K/30fpsの撮影ができると共に、GPSなどで取得した各種センサーデーターを動画にオーバーレイ表示し、映像編集で活用できるのが特徴。

4Kアクションカメラ「VIRB ULTRA 30」

 同じく9月には、サングラスなどで装着するアイウェアのテンプル部に取り付ける、サイクリング用インサイトディスプレイ「Varia Vision J」(直販49,800円)を発売。サイクルコンピュータなどと連携し、前方の視界を妨げずに心拍、気温、高低差、スピードなどの各種情報を確認できる。

サイクリング用インサイトディスプレイ「Varia Vision J」
サイクリング用に、後方を監視し、車の接近などを知らせてくれるユニークな製品「Varia」なども用意する

新スポーツウオッチ3機種

 GPS機能付きマルチスポーツウォッチ「ForeAthlete」シリーズの新モデルとして、「ForeAthlete 935」を5月中旬に発売する。価格は57,800円。「ランニング/トライアスロンでの使用に最適」としており、49gと軽量なのが特徴。

ForeAthlete 935。中央がRunning Dynamics Podというセンサー

 簡単に交換できるQuickFitバンドに対応し、スポーティーなシリコンバンドから、クラシックなレザーバンド、ハイエンドなメタルバンドへと、気分に合わせて付け替えもできる。

 Running Dynamics Podというセンサーを同梱しており、腰の中央部に装着すると、ピッチ、ストライド幅、接地時間バランス、上下動、上下動比などを計測し、正しいランニングフォームを理解するためのヒントになるという。

 気圧高度計も備え、山登りやトレイルランニングでも利用可能。BluetoothとWi-Fi接続もサポート。スマートフォンと連携も可能で、「Connect IQ」からダウンロードできる無料のウォッチフェイス、アプリなどで機能をカスタマイズできる。

 ディスプレイ解像度は240×240ドット、64色マルチカラー。稼働時間は時計モードで最大2週間、GPSモードで最大21時間、UltraTracモードで44時間。50mの防水性能も備えている。

手前の右端が「vivosmart 3」。手前の左が「vivofit jr.」

 「vivosmart 3」は、5月下旬発売で、価格は18,334円。手首に装着するだけで、手軽に心拍が計測できる光学式心拍計を搭載した「スマートアクティビティトラッカー」。有機ELディスプレイを備えており、最大5日間使用可能。

 心拍数変動(HRV)を解析し、ストレスの増減を確認可能。さらに、そのストレスが物理的なものか、感情的なものかを認識し、「ストレスを緩和する方法を見つけることができる」とする。

 心拍以外にも歩数、消費カロリー、上昇階数、睡眠状況も計測可能。就寝時は自動で睡眠時間と睡眠中の動きを計測し、睡眠の質も把握できる。計測したデータはオンラインの「Garmin Connect」上で確認、分析。VO2max、フィットネス年齢、レップカウンティング(筋トレ時のレップ・セット数・休憩時間計測)も可能。

 さらに、子供向けのアクティビティトラッカー「vivofit jr.」も4月下旬に発売。価格は9,241円。

 一日の歩数や睡眠時間、運動時間などを簡単に計測でき、対象年齢は3歳~10歳。1日の活動状況は専用アプリ内にアップロードされ、「親子で楽しく運動不足を解消できる」という。稼働時間は約1年。

 子供が喜ぶ機能として、ゲームのような機能を用意。専用アプリ内でお手伝いを設定し、お手伝いを完了すると親からコインを獲得可能。獲得したコインはアプリ内でごほうびと交換できる。

 他にも、一日60分間の運動目標を達成すると、アドベンチャートレイルを探検でき、トレイル内でおもしろい生物などを見つけることができる。見つけた動物は「ファミリージャーナル」に記録。動物に出会いたいので運動をする、といった使い方ができるという。

生活の様々なシーンでGARMINの製品を活用する道端さん

 発表会には、ブランドアンバサダーに就任した道端カレンさんが登場。道端さんは、トライアスロンの練習に腕時計タイプの「fenix 5」を使っている事や、子供たちにお弁当を作るなど、朝の忙しい時間のチェックにも腕時計として活用している事を紹介。「心拍を計測して、その日の調子が把握でき、それを踏まえてトレーニングメニューを変えるという事もできる。スマートフォンと連携して、通知を腕時計で受け取れるのも面白い」と魅力を紹介。

道端カレンさん

 新製品の「vivosmart 3」は、スリムで邪魔にならないため、就寝時に利用。睡眠の質もチェックでき、「睡眠不足やストレスは肌荒れに直結します。つけてるだけでも意識が健康に向く。眠るのは凄く大切で、睡眠不足だと痩せにくいホルモンも出てしまう。規則正しい生活と、運動後の食事も体型維持には需要」とのこと。

 9歳になる息子さんも、「vivofit jr.」を愛用。「塾に行く時とかに着けています。ゲームが好きで、以前は家でゲームが多かったのですが、これを着けるようになってから外で遊ぶ事が増えました。昆虫図鑑が出てきて、いろいろな生き物を見つけていく楽しさがある。お手伝いをすると、親がコインをあげられる機能もあるので、買い物とかも手伝ってくれます」と笑う。

道端カレンさん

 道端さんは自身を振り返り、「もともと有酸素運動が苦手でしたが、マラソン大会に出ようと思っていて毎日ランニングしていたら、トライアスロンに出るようになり、結果を残せるようになった。積み重ねが大切で、あまり運動をしないという人も、GARMINのデバイスつけて、いつもより一駅多く歩くとか、朝に体操をしてみるとか、もっと違うスポーツも挑戦しようとか、世界が広がっていくと思う。アンチエイジングや美しくなりたいという想いは誰にでもあるが、健康の先にしか美しさは手に入らない。体を適度に、気持ちよく動かし、食事をしっかり食べ、睡眠もしっかりとって、そうした生活をデバイスと共に管理できればいいと思います」と締めくくった。

 さらに、各スポーツのカテゴリーアンバサダーとして、スタンドアップパドルで活躍する金子ケニー氏、国際山岳ガイドの近藤謙司氏、トレイルランナーの奥宮俊祐氏、マラソンの八木勇樹氏がそれぞれ就任。カテゴリーアンバサダー達からは、スタンドアップパドルで海を渡っている時や、登山などで、瞬時に自分のいる位置がGPSと地図で確認できる事や、心拍を手軽に確認でき、トレーニングに活かせる利点などが紹介された。

左から金子ケニー氏、近藤謙司氏
左から奥宮俊祐氏、八木勇樹氏

2020年の東京オリンピックに向け、2016年比で3倍のビジネス規模に

 コンスーマーディビジョンの岩田元樹ディレクターは、電機メーカーで海外のセールスやマーケティングを20年経験、その際に、GARMINのポータブルナビや、スポーツウオッチなどを使い、感度の高さ、使いやすさ、精度の高さなどに衝撃を受け、昨年の8月からGARMINに入社したという。

コンスーマーディビジョンの岩田元樹ディレクター

 GARMINの企業としての特徴について、岩田氏は、「設計開発製造販売までアメリカで行ない、中国の工場などにアウトソースはしていない珍しい会社。そのため、品質的な問題が起きてもすぐに対応できる。また、ソフトウェアに強く、ソフトの優秀さが鍵を握ると言われる市場において、強みになっている」と説明。

 現在は全世界で約3,000億円の売り上げがあり、発行済株式の時価総額は約1兆円。「売り上げ3,000億円で時価総額が1兆円もあるのはなぜかと思われるかもしれないが、会社が健全で無借金であり、キャッシュも沢山あり、それを使って開発をしている。BtoBで自動車、海洋、航空系のビジネスも行なっており、そこでの厳しい業界基準を満たした安全性、精度、耐久性をコンシューマ製品に転用している」と、強みを説明。

 日本市場においては、スマートウオッチが広がりつつあるが、「まだまだ少ない。イノベーティブな製品をどんどん投入する事で、今の時計と併存するような形で、ビジネスを伸ばしていきたい。日本人の健康志向も高まっており、定量的に、データを活用しながら健康管理をしたいというニーズは大きい。GARMINとしては、健康、美容といったフィールドでソリューションを提供したい。ガーミンジャパンとしては、本社が投げてくるボールを、日本でいかにストライクゾーンに投げるかが重要」という。

 その施策として、「ブランド価値の最大化が重要。トライアスロンやマラソンをしている人達の中に熱狂的なファンはいるが、知らない人は知らない。大胆な広告投資や、ブランドアンバサダー、カテゴリアンバサダーの起用を通し、東京マラソンなどに露出するなどし、2020年の東京オリンピックに向け、2016年比で3倍にビジネス規模を拡大したい」と意気込みを語った。