自分たちの利権のために主張を推進したり、推進しているように見えたり、 /若狭勝弁護士が読み解く 日本再生に共有すべき「4つの価値観」 – 政治・社会 – ZAKZAK

かつて日本社会は、武士道・義理人情・滅私奉公・勤勉などの共通価値観で動いていた。

しかし、現在は、多様な価値観がうごめき、既存価値観の共有化が失われ、人それぞれが自分の価値観で行動する。宗教に基づく共有価値観がない日本社会は、今後、かような状況が長く継続することで、実質的に内部崩壊する恐れがある。

そこで、多くの国民に共有できる価値観を早急に築き、その価値観に沿って判断する社会を構築することこそが、その崩壊を防ぐ手段になると思う。

私は、今後、4つの価値観を重視すべきだと思っている。

(1)公正(2)透明性(3)説明責任(4)情報公開-である。

ふえんすると、(1)の公正とは、「正しいこと(邪心がないこと)および公平であること」を意味する。なお、ここでいう「公正」とは、客観的に公正であるというだけでは足りず、誰が見ても「公正」に見える、いわば公正らしさも包含する。

(2)の透明性とは、「物事の流れ・決定過程・決定事項が分かりやすく見えやすいこと」を意味する。

(3)の説明責任とは、「社会的影響力のある者が、その権限行使に当たり、国民に対して誠実に説明する義務を有すること」を意味する。

(4)の情報公開とは、「国民が判断するに必要な情報を適宜適切に国民に公開すること」を意味する。

原発の在り方、TPPの在り方、消費税の在り方、今後もさまざまな難問が発生する。さまざまな意見があろう。それはそれで議論を重ねればよい。ただ、そういう中で、軸足として4つの価値観が共有される必要があると思う。

公開によって国益が損なわれる特殊分野は別として、そのほかの事項については、すべからく、政治家・役人・民間が、それぞれこの4つの価値観を意識する。

逆に(1)自分たちの利権のために主張を推進したり、推進しているように見えたり、(2)議論の過程などを隠蔽したり、密室・水面下で主張を展開したり、(3)国民に説明できないような議論をしたり、(4)議論の過程や決定事項につき国民に情報公開しない、などがあってはならない。
引用元: 若狭勝弁護士が読み解く 日本再生に共有すべき「4つの価値観」 – 政治・社会 – ZAKZAK.

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