議会リポート

2013年5月14日

大島 淡紅子

私たち宝塚市議会議員は、民族差別・女性差別などのあらゆる人権侵害に、毅然とした態度で立ち向かわねばなりません。

提案理由の説明は、決議案を以って読み上げたいと思いますので、どうか宜しくお願いします。

佐藤基裕議員に対する再度の議員辞職勧告決議

佐藤基弘議員に対する議員辞職勧告決議(案)の提出について

別紙、佐藤基弘議員に対する議員辞職勧告決議(案)を宝塚市議会において決議されたく、宝塚市議会会議規則第15条第1項の規定により提出します。

2013年5月14日

宝塚市議会議長 江原 和明 様

  • (発議者)
  • 宝塚市議会議員 村上正明
  • 同    井上きよし
  • 同    伊藤順一
  • 同    たぶち静子
  • 同    三宅浩二
  • 同    大島淡紅子

佐藤基裕議員に対する再度の議員辞職勧告決議

佐藤基裕議員は、相手方の祖父が在日韓国人であることを理由に婚約を解消したとして訴訟となっており、市民から「人権感覚とモラル欠如の議員に対し厳正な対応を求める請願」が本市議会に提出された。

本市議会は、平成25年3月議会において佐藤基裕議員の議員辞職を求める項目を採択し、「佐藤基裕議員に対する議員辞職勧告」を決議した。

基本的人権の尊重は、日本国憲法が掲げる基本理念のひとつであり、誰も侵すことのできない永久の権利である。また、本市は平成8年3月に「人権尊重都市宣言」を行い、『人が人として互いに尊びあい、すべての人びとの人権が保障され、明るく住みよい社会』を築き上げることをめざしている。

人権は市民一人ひとりの不断の努力により守り、築き上げていくものであるが、とりわけ市議会議員をはじめとした公職にある者は、それを率先して推進していく使命と高い倫理観を求められていると考える。

しかるに、今回の案件にかかる佐藤基裕議員の一連の行動や態度を見るに、一方的な思い込みにより国籍や出自を理由として結婚を前提とした交際を解消しており、このことは不当な人権侵害にあたるとともに、結婚を前提とした交際を解消する過程において相手の女性の人権を踏みにじった態度をとり続けることによって女性に多大なる精神的苦痛を与えており、はなはだ遺憾である。

このような佐藤基裕議員の態度や行動は、明らかに市議会議員としての資質を欠くと言わざるを得ない。

また、佐藤基裕議員は本市議会の「辞職勧告決議」を無視し、真摯に対応することなく現在も議員として居座り続けている。

よって、本市議会は、佐藤基裕議員の姿勢に対し強く遺憾の意を表明するとともに、同議員が今回の事態の重大さを真摯に受け止め、直ちに市議会議員を辞職されるよう、再度勧告する。

以上、決議する。

平成25年(2013年)5月14日

宝塚市議会

この後、大川裕之議員による反対討論があった。

「この決議案の元となった事案は、現在訴訟継続中なので、双方の主張の範囲を超えない。議会として判断するのは時期尚早」というものであった。

審議経過・結果

5月14日
可決(賛成多数)(本会議)
各議員の賛否(宝塚市議会のページへ)[PDF]