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「ネット断ち」で生活変わるか 記者が2日間挑戦

依存強いと生活・仕事に支障も

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 宿泊した旅館でインターネットに接続しようとしたら、モバイルルーター(パソコンをネットに接続する機器)が圏外だった。ネットにつながらないと急に心細くなった。もしかしたら「ネット依存」が過ぎているのかもしれない。温泉につかりながら、そんな不安が頭をもたげた。

「ネットが見られないと不安になるのは、ネット依存の可能性が大きい」と説明してくれたのは、ネット依存症の治療をする成城墨岡クリニック(東京都世田谷区)の墨岡孝院長。クリニックで依存症の判定に使うチェックリスト(表参照)を見ると、思い当たる節も多い。

ネット依存が強くなると生活が不規則になり、仕事にも支障を来す。スマートフォン(スマホ)が手放せず「勤務時間中もトイレでネットを見てしまい仕事にならない」と病院を訪れる人も増えているという。

オフライン生活で依存度チェック

「依存度を確認するためには、ネットにつながらない"オフライン"の環境に自分を置いてみることが大切」(墨岡院長)。実際、最近はネットから自分を遠ざける「デジタルデトックス」という試みも話題になっている。いわば「ネット断食」だ。

我が身を振り返ると、自宅のネットを常時接続にしたのが2001年。スマホはiPhoneが世に出る前から使っている。自宅でも外出先でもネットにつながるのが当たり前で、オフラインの環境に身を置く機会はほとんどない。平日は仕事があって難しいので、週末限定でネット断食を体験してみることにした。

具体的にはどうすればいいのだろう。「スマホを使わない」なら、電話をしてもいけないのか。

ネット依存症の入院治療をする久里浜医療センター(神奈川県横須賀市)の臨床心理士、三原聡子さんによると「入院患者はネットへの接続ができなくなるが、音声の通話やダウンロードをした音楽を聴くのは制限されない」という。そこでパソコンは使うがネットには接続しない、スマホは着信がない限り見ない、とルールを決めた。

土曜日の朝6時。朝起きたら無意識にパソコンの前に座り、ネットを見そうになった。実はかつてネットのニュースサイトの責任者として朝6時に記事を更新していた。朝一番でそれを確認する習性がいまだに染みついている。あわててブラウザーを閉じた。

 午前中は記事の下書きと写真の整理をパソコンですることにした。だが気がつくと、メールやソーシャル・ネットワーキング・サービス(SNS)サイトをチェックしそうになっている。やはりネットにつながっている機器を使いながらオフラインを続けるのは難しい。そこでネットにつながる機器には一切触れないと決める。

ちなみにネットにつながる機器は何台あるのか。パソコン4台、スマホ2台、タブレット1台、ゲーム機4台と自分用だけで合計11台あった。これらをすべて使わないと決めるとネット断食はスムーズに進んだ。

危なかったのは、昼食に入った定食屋で当たり前のようにスマホを取り出してしまったときくらい。自宅ではテレビを見る時間と、本を読む時間が増えた。家族からは「話しかけたときに、はっきり返事をするようになった」と言われた。いつもはネットを見ながら生返事をしていたらしい。まずいなあ。

惰性での閲覧多いと実感

2日目。日曜日の朝はパソコンの前に座ることもなくリビングへ直行。朝食を食べながら新聞を読み、食後はソファに座りテレビを見始める。しばらくすると「髪でも切ってきたら」と妻に言われた。リビングにずっといると掃除の邪魔になるらしい。

美容室へ行こうと駅に向かうと車両点検で電車がなかなか来ない。いつもならスマホでネットを見て時間をつぶすのだが、今日はできない。電車を待ってイライラするのは久しぶりだ。

散髪後、娘が食べたいと言っていたアイスケーキを買って帰ることにする。店は表参道ヒルズ(東京都渋谷区)の近くにあることは知っていたが、場所はうろ覚え。30分近く探す羽目になった。これもスマホの地図を使うのが習慣になっているからだろう。

ただ、ネットが使えなくて困ったのはこの2回と、気になるニュースを電子版で確認できなかったことくらい。フェイスブックやツイッターもそれほど見たいとは思わなかった。SNSを始めて5年以上たち、もはや夢中でないからか、「2日だけ」と期間を決めていたからか。

月曜日の朝、ネットに復帰しメールをチェックしてみると、未読は101通。弟から高齢の母親のことでメールがあったので、あわてて連絡を取る。「いつもならすぐに返事が来るから、どうしたんだろうと思った」とのこと。本当に緊急のときは電話をかけてくるだろうが、メールが重要な連絡手段になっていることを実感した。墨岡院長も「ネットを見ない日でも、朝晩2回のメールチェックは仕方がない」と認めているそうだ。

オフラインの生活を送ってみると、惰性でネットを見ている時間が多いと実感した。ネットとはほどよい距離で付き合ったほうが生活は充実しそうだ。墨岡院長は「仕事以外でネットを見る時間は1日3時間以内に」と助言する。一日のネット利用時間を少しずつ減らしてもいいが全く見ない日を作るのも一手だ。

記者のつぶやき
 2日続けてネットを見ないでいると、テレビを視聴する時間が増えた。おそらくこれは休日に楽しむ趣味がないからだろう。趣味を作るのが、ネット依存解消の近道なのかもしれない。ただ、どうすれば趣味が見つかるのかがわからないのだけれど。
(編集委員 大谷真幸)

[日経プラスワン2013年9月7日付]

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