好調が続く飲食・宿泊業界だが、人手不足や多様化するニーズへの柔軟な対応など、取り組むべき課題は多い。その解決のヒントが、HCJ2017に集まる。

2016年の外国人訪日客は早くも2000万人を突破

 観光庁は10月31日、2016年の訪日外国人観光客が2000万人を超えたと発表した。年間での2000万人突破は初めてで、東京五輪が開催される2020年には、訪日客を4000万人にするという国の目標達成に向け大きな弾みとなった。

 こういった数字に表れるように、国内のあちこちで外国人の姿を見かけるようになった。彼らの最大の目的は日本食、次いで、温泉。特に最近の訪日客は、ネットできめ細かい情報を得ているので、かつては地元の人しかいなかったような店などにも、ツアーに頼ることなく積極的に足を運んでいる。

 インバウンド需要が急増する一方で、ホテル・レストラン業界には課題も生まれている。

 まずは、生産性の向上だ。かねてからサービス業の生産性の低さは指摘されてきたが、少子高齢化に伴う労働力不足により、働き手の減少は深刻な課題となっている。生産性が向上すれば、空いた時間を、改修の検討や新メニューの開発、アルバイトの教育といった価値の向上のために使える。

 

生産性向上、グルテンフリー食、
和のおもてなしなどテーマは多彩

 2017年2月21日(火)から24日(金)まで、東京ビッグサイトで開催されるHCJ2017(第45回国際ホテル・レストラン・ショー、第38回フード・ケータリングショー、第17回厨房設備器機展の三展合同)では、課題解決を支援する展示やセミナーを用意している。

 主催する一般社団法人日本能率協会の富浦渉氏は「展示ブースの数は2000以上と、近年まれに見る多さで、今年のホテルレストラン業界の盛り上がりに私たちも驚いているところです。この業界への関心の高さ、追い風の強さを感じます。ですから、HCJやホテレスのことはよく知っているよという方にこそ、ぜひご来場いただき、変化を感じつつ、ご自身の職場で使える品質やサイズであるかどうかなど、見てみないとなかなかわからないところをご確認いただければと思います」と話す。

富浦 渉 氏一般社団法人日本能率協会
産業振興センター 第1グループ 第3チーム
チーム長 富浦 渉 氏 


 見所は多々あるが、飲食店の生産性向上という課題解決のためには「外食・中食生産性特設コーナー」で解決のヒントが見つかりそうだ。
  

外食・中食生産性特設コーナーイメージ外食・中食生産性特設コーナーイメージ

 これは14のブースと100席ほどのステージからなるもので、ブースでは、清掃ロボットやアルバイトなどのシフト管理システム、調理に手間がかかり廃棄物の量も多いスープやフォンドヴォーなどを製造・販売するメーカー等の展示が行われるほか、ステージでは、ロイヤルホスト代表取締役の佐々木徳久氏や、かつや代表取締役社長の伊藤永氏、テンコーポレーション代表取締役社長の用松靖弘氏など、いち早く生産性の向上に取り組み、成果を上げてきた企業のトップの話を聞ける。

 「生産性向上に取り組みたいけれど、どこから手をつけたらいいか分からないという方のお役に立つ内容になっていると思います」と富浦氏はいう。
(外食・中食産業の生産性向上ステージ詳細はこちら)

 新登場の企画展示「ナチュラルフードプロダクツ」の調理実演イベント(2月22日開催予定)も期待大だ。

 これは、まだ訪日客の期待に応えきれていない、グルテンフリーやヴィーガン対応メニューを、朝のブッフェ、ランチ、カフェ、そしてディナーというシーン別に、その場で調理するというもの。人数限定ながら試食が可能で、レシピの配布も予定している。実演は、コンラッド東京の総料理長・井本信一郎氏や、ホテルインターコンチネンタル東京ベイ シェフズライブキッチン料理長の佃勇氏らが務める予定となっている。
(詳細はこちらから

 また、昨年好評だった企画展示の強化版「ホスピタリティデザイン東京2017」は、外国人観光客を意識し、おもてなしの和デザインを取り入れたいホテルや旅館、外食施設にとっては必見の展示が目白押し。

 出展者が157社(前回は129社)、ブース数が442(前回は320)と前回より増加しており、富浦氏は「わっと驚くような、クオリティもデザイン性も高いものが集まっています」と自信を覗かせる。

 

業界の著名人によるセミナーは無料で聴講可能

 すでにここまでで、業界の先端を行く人たちの名前がいくつも出ているが、富浦氏は「講演は全部で100本以上、用意しています」という。そのほんの一部を紹介するだけでも、JTB(ジェイティービー)代表取締役会長の田川博己氏、星のや東京総支配人の菊池昌枝氏、リクルートライフスタイルのホットペッパーグルメ外食総研でエヴァンジェリストを務める竹田クニ氏らが名を連ねる。

「こういった方の生の話を直接、無料で聞ける場はめったにありませんから、展示を見るだけでなく、人脈もぜひ広げていただければと思います」と富浦氏。会期は4日間あるので「ぜひ1時間でも長く、できれば泊まりがけでいらしていただければと思います」とラブコールを送る。

 講演の聴講は事前登録制なので、これはと思ったものは早めに申込みをしてはいかがだろうか。インバウンドで盛り上がる中、課題解決と成長のためのヒントを、HCJ2017で見つけてほしい。新しい出会いが必ずあるはずだ。

HCJ2017

 

来場者事前登録はこちら

ホスピタリティと“フードサービス”の商談専門展示会
【HCJ2017 2/21(火)~ 2/24(金)】
ご来場の予約は下記URLの「来場者事前登録」より、お申込みください。
http://www.jma.or.jp/hcj/jp/

 

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提供:HCJ2017 (主催:一般社団法人日本能率協会)