福井中学生殺害:再審可否 再び判断 6日に名古屋高裁- 毎日jp(毎日新聞)

前川さんは逮捕後、一貫して無罪を主張した。有力な物証がない中、捜査当局が前川さんと犯行を結びつけた知人らの証言に対する評価が異なったため、1審の福井地裁は無罪、2審の高裁金沢支部は有罪(確定判決)と司法判断が揺れた。

1審は、証言の食い違いや変遷などから、知人らが捜査当局に誘導されたり迎合したりして虚偽証言をした可能性を指摘し「信用しがたい」と判断。2審は「核心に関する内容は大筋一致している」として信用性を認めた。

前川さんは刑務所を出た後の04年、金沢支部に再審を請求した。検察側は法廷に示していなかった知人らの供述調書を開示。弁護団は、中学生宅にもともとあった凶器とされる包丁2本の幅より短い遺体の刺し傷は、真犯人が別の刃物を持ち込み犯行後に持ち去ったことを示す▽血だらけの前川さんが犯行後に乗ったとされる車から被害者の血液反応が不検出▽犯人の指紋が現場に一切残されていないことなどは「突発的な犯行」とした2審判決と矛盾−−などの新証拠を提出した。

金沢支部は11年11月、「新証拠は知人らの供述の信用性に疑問を抱かせるのに十分な事実」と指摘。「前川さんが心神耗弱に陥って突発的に犯行に及んだ」とした2審判断を覆し、「合理的で高度の思考能力を備えた犯人が実行」として再審開始決定を出した。

引用元: 福井中学生殺害:再審可否 再び判断 6日に名古屋高裁- 毎日jp(毎日新聞).

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