政府、JR北海道会長に東日本の元常務の起用検討 すでに就任打診

 経営難が続くJR北海道の体制強化のため、政府が須田征男会長(74)を退任させ、後任にJR東日本の元常務(71)を充てる方向で最終調整に入ったことが5日、分かった。JR北は鉄道事業の赤字を経営安定基金で補填(ほてん)する構図が限界を迎えており、政府は経営陣の刷新が必要と判断した。

 元常務は昭和46年に旧国鉄入社。民営化後のJR東日本で運輸車両部長や鉄道事業本部副本部長を務めるなど、一貫して車両部門や運行計画に携わってきた。関係者によれば、政府は既に元常務に就任を打診しているという。

 JR北をめぐっては、平成29年3月期連結決算で初の経常赤字を計上。30年3月期はホテルや不動産賃貸事業が好調な一方、鉄道事業は修繕費負担などがかさみ、最終損益は110億円の赤字を見込む。

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