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だまし売りNo
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徳川家康は派手な豊臣秀吉に比べれば、とても天下人の器ではないと。ところが、徳川幕府の構想は、明を征服して帝を北京に移そうとした秀吉の構想(妄想)すら小さく見えるものであった。
山岡荘八『伊達政宗』は歴史小説である。戦国時代の奥州の暴れん坊・伊達政宗の一生を描く。NHK大河ドラマ『独眼竜政宗』の原作である。地方大名を全国メジャー化した作品と言うべきか。

伊達政宗と言えば戦で領地を拡大した戦国大名のイメージが強いが、戦国大名から近世大名に脱皮した存在でもある。何しろ徳川家光の時代まで生きている。家光の「生まれながらの将軍」発言のエピソードにも政宗は登場する。本書は戦国期の活躍だけでなく、政宗の長い人生を丁寧に描く。遊郭・吉原のルール作りにまで関与している。

政宗は豊臣秀吉の朝鮮出兵を最初から無益な戦と見抜いていた。派手な軍勢もサボタージュのためであった。政宗が豊臣に忠誠心を持たなくても当然である。

山岡荘八と言えば『徳川家康』である。本書も政宗の目を通して家康の大人物ぶりが描かれる。最初はケチな田舎大名と感じていた。派手な豊臣秀吉に比べれば、とても天下人の器ではないと。ところが、徳川幕府の構想は、明を征服して帝を北京に移そうとした秀吉の構想(妄想)すら小さく見えるものであった。政宗が家康に心服したことも納得できる。
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書評掲載URL : http://www.hayariki.net/
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だまし売りNo
だまし売りNo さん本が好き!1級(書評数:3131 件)

歴史小説、SF、漫画が好き。『東急不動産だまし売り裁判 こうして勝った』はマンションだまし売り被害を消費者契約法(不利益事実の不告知)で解決したノンフィクション。

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