2月14日(水)
きょうは、全員協議会で平成30年度当初予算について
説明を受けました。
(質疑はなく、ひたすら説明を聞きました。)
予算規模は平成30年度当初予算と一体的に編成した平成29
年度2月補正予算(その1)をあわせたベースの比較で、昨年度
1.3%増の7117億円。一般会計、特別会計、企業会計をあわ
せた合計額は、対前年度15.7%増の1兆918億円で、はじめて
1兆円を超えました。(※4月から県が国民健康保険の財政運営
を行うため1613億円余の特別会計が設置されたため)
知事は、「極めて深刻な財政状況の中にあっても、安心・安全の
確保や未来を切りひらくための攻めの取り組みには予算を確保。
中でも、防災・減災などの喫緊の対策に対応するため、投資的
経費は抑制しつつも、公共事業については前年度を上回る規模を
確保。子どもたちの未来のための取り組みやスポーツの推進に
ついても予算を重点化。一方で、持続可能な行財政運営に向けて、
「三重県財政の健全化に向けた集中取り組み」に基づき、事務
事業を徹底的に見直すなど、歳出構造を見直し。」と説明して
います。
2月補正を含めた部門別予算では、2192億4千万円余と
トップは総務部予算。うち人件費は約2157億円。続いて教育
委員会の予算は約1592億円。3位は1269億6千万円余の健康
福祉部予算と続いています。
台風21号、22号の災害復旧ということもあり、県土整備部
予算は846億円余と前年度より137億円余(19.4%)の増と
なっています。
また農林水産部予算も355億5千万円余で、こちらも約52億
1千万円余と17.2%増となっています。
歳出の中身では、県民の皆さんが切望してきた子ども医療費窓口
無料化に道が開けました。(0~6歳・所得制限あり)
また、公共事業費は6.4%増の728億4200万円余。2月
補正をあわせたベースの比較では、投資的経費全体で9.3%増の
1038億3700万円余。中でも東海環状自動車道や熊野尾鷲
道路などの国直轄道路事業への県負担金は2月補正とあわせて
130億円余、道路維持修繕事業費100億円余などが盛り込まれ
ています。さらに今年夏の高校総体の予算として約6億2千万円。
2021年の国体・全国障がい者スポーツ大会予算として約5億
6千8百万円がもりこまれました。
一方、歳入は、県債発行は2月補正とあわせて1075億円と
昨年度並み。県債残高は1兆4098億円にもなっています。
また基金繰り入れ金は2月補正とあわせて約107億円にのぼり
財政調整基金は不測の事態にそなえるための10億円を残すのみ。
特定目的基金は131億円となっています。
(平成6年度末は1721億円、平成25年度末は603億円ありました)
県税収入は2473億円で昨年度から0.9%増。企業の業績は好調で
すが、頼みの綱の法人2税は昨年度との比較で1.4%減の642億6
千万円。なお個人県民税は昨年度より0.5%増の696億9500万円と
収入のトップとなっています。
この結果、財源不足への対応として、満期に一括して償還する際に
必要な財源を確保するための60億円の県債基金への積み立てを見送る
ことや、2年前の財源不足の際、一般会計に企業庁から借り入れて、
今年15億円返済するとしていたものを1億円返済することに
変更するなどで対応しようとしています。
歳出カットは限界です。大企業や富裕層からの増税や、県内循環型の
地域経済への転換など、抜本的な収入確保策を考えなければならないと
思います。